8月9月 研究進捗報告書
研究の概要
本研究で考えたい問題とは地域若者サポートステーション制度における就労支援の問題である。この制度においては来所者に対し就労支援を提供することにより来所者を支えることが目的であるが、来所者を支えるとはどのような意味において支えることが実際目指されているのだろうか。また、制度によって各所に展開される地域若者サポートステーションは、果たして、来所者を支える拠点となりえているだろうか。このように、本研究では、地域若者サポートステーションで来所者に提供される支援内容それ自体に焦点を当て、支援内容を批判的に検討し、地域若者サポートステーション制度が来所者に個別的支援を提供するシステムについて記述することを目的とする。これは困難な状況にある人々に対して必要な社会政策を構想することの知に寄与するとともに、戦後の労働行政の政策枠組みを記述することを通して社会政策の中でも労働政策が持つ基本的な枠組みを批判的に検討し、労働政策・福祉政策・教育政策のそれぞれの社会的排除問題に対する包摂のあり方の共通点と相違点を記述し、その政策領域の融合を構想することに寄与する知見を提出したい。
研究実績の概要
(資料収集・調査)
・サポステ関連の審議会にかかわる資料を作成した。
・9月上旬にフィールドワーク実施(1回、千葉市清掃活動)。
(執筆)
「サポステ制度の基本情報」…サポステ制度の基本的事実の整理を行った文章を作成した。
(報告関連)
・7月下旬に社会政策学研究会にて研究の進捗報告を実施した。主に、研究計画書の素案を報告した。ただし、「研究が進んでいないから先行研究が整理できないのではないか」「事実発見がないから報告するものがないのではないか」「計画書をかくのではなく、いかに研究を進めるかという視点で作業を根本的に見直す必要がある」との厳しいコメントを頂いた。
(その他)
8月上旬に某所で若者支援研究者と研究交流会を実施した。
現在までの達成度
4:遅れている
理由:研究が進んでいない原因は、問いに関する具体的な分析の方法ではなくて、単純に、動いていないから進んでいない。動いていないとは、①資料収集を実施できなかった、②調査を実施できなかった、③論文を書いていなかった、である。動けなかった原因は私の体調不良で思うように動かないときが多かったためである。9月下旬より体調が回復し、研究を動かすことができる予定である。
今後の方向性
・3つの研究課題に取り組む(政策形成・運用・現場)
・調査としては、運用の場として千葉県労働局に、現場として、船橋サポステほか千葉県内サポステを訪問すること。
・資料収集を実施する(読むものがない時は、資料収集を行うこと。これがあれば、困ったときに、収集した資料から報告を錬成できる。読むのはあとでもいいので、とにかく、資料を集めて、図書館をつくること。)
・年末に向けて以下のタイトルで、文章を作成:「若者就労支援の制度過程‐労働行政における地域若者サポートステーション制度の議論‐」…サポステがなぜ生まれたのかについて、説明できるようになること。
・「ねらい」を考えること。方向性は素直なものを、戦略は工夫すること。
・【1日1冊、目を通すこと】…自分の使命は、研究者になることを通して実現される。その研究者になるには修行が必要である。僕はまだその修業が足りていない。だから、本を読むことを修行として課す。